不眠症とは
不眠恐怖
現在不眠症で悩んでいる人は、日本人の5人に1人と言われています。不眠症とは睡眠時間の長さではなく、目覚めた時にだるさを感じたり、寝ても常に眠気が襲ってきて日常生活に支障をきたしてしまうことを言います。
眠れない日が続くと「また今夜も眠れないのではないか」と不安になり、「早く眠らなければ…」と焦れば焦るほど目が冴えてしまう。不眠症の方が共通して経 験する不安です。「一過性で終わるはずだった不眠が慢性化して不眠症になる」、その背景にはこのような「不眠恐怖」があります。不眠恐怖に陥らない為にも 大切なのは、眠れないことを一人で考えこまないことです。
不眠の原因は、ストレス、こころやからだの病気、生活リズムの乱れ、環境などさまざまで、原因に応じた対処が必要です。
睡眠の「質」が重要です
睡眠には、「脳の睡眠=ノンレム睡眠」と「体の睡眠=レム睡眠」の2種類あります。良い睡眠とは「睡眠時間」ではなく、睡眠の「質」にあります。次の日に熟眠感を得るには、特に睡眠初期に多く現れる深いノンレム睡眠がとれるかが重要となります。
不眠が続く場合、睡眠薬を服用することは効果的な治療といえますが、睡眠薬に関しては「癖になる」「怖い」といったイメージを持たれている方も多いと思い ます。現在、不眠症の治療で使われている睡眠薬のほとんどはベンゾジアゼピン系と呼ばれる睡眠薬で、自然な眠りが起こる仕組みに近い作用を持っている薬で す。医師の指示を守って服用していれば、効きずらくなることはなく、長い期間服用していても中毒症状が起こることもほとんどありません。
まずはご相談を
不眠症の診断は睡眠時間が平均より短いからと診断されるものではありません。あくまで本人が今の睡眠時間で安眠感を得られているか、日中の生活に問題が生じているかどうかが、判断のポイントになります。
もし不眠のために体調が悪かったり、次の日の活動に支障をきたしているのであれば治療が必要ですので、一人で悩まずご相談ください。